The fall is forest vol.34




モリラたちの到着を待ちきれなくなったのか、
自ら合流すべく、降り立ったそれは早足に歩き出したが、
そこに虹が一橋、行く手を遮るように現れた。

「ふぅ〜。いや、居ましょうよ、ここに。」

イーヌ・ブルーノだ。


突然ブルーノに出くわしたそれは、この先に待ち構えているであろう、
大仕事に対して不安を抱えた心の置き所を見つけ、
堰を切ったように捲し立てた。
待つのが苦手と言いながら、本当のところは、
早く誰かとこの不安を共有したかったようだ。


「あ、ああ、ブルーノ、い、いったい何処へ行っていたのですか。
ここに居ましょうって、じょ、状況を考えて下さい!
今彼らは本当、逼迫した状態にあるのですよ。
あの方も今までになく不安定ですし、侵入者たちだけならともかく、
ピリーリまで興奮している状態ではありませんか!
そ、そもそもあなたとピリーリは連携はとれていたのですか?
コミュニケ業務というものは複数人で仕事をする上で最重要なので
ございますよ!
ああ、いてもたってもいられない!」




「逼迫って…。ふぅ〜。」

いつにもまして気怠い溜息をついたブルーノは、
こう続けた。

「ふぅ〜。あのねえ、ピリーリはともかく、
僕はこんなもんですよ。こんなもん。
状況を考えろったって、そんな劇的に
急変するもんじゃないでしょう。
それに現状のままでイイって言ったのアナタでしょう?
ふぅ〜。
侵入者たちが興奮してる?
あんなかんじですよ。いつも。
だって下の世界の住人なんだし。
下にはもっと凶暴なのもいますって。
ふぅ〜。
ボクはねぇ、多忙なんですよ、多忙。ふぅ〜。
下と、この森と、上と、
3つの世界を巡回しなきゃならないんだから。
もっとも気の向くままですけどね。
なんかたくさん喋って疲れちゃいましたよ。
そんなで、とりあえず待ちましょ。ね。ふぅ〜。」





「そ、そうでございますね!わ、私としたことが…。
私、久々の降臨&仕事に対する意識のべらぼうな高さによって、
すっかり、いや、めっきり舞い上がっていたようでございます!
めっきり…、いや、すっかり… 
この場合どちらでごまいましょうか?」



「ま、とりあえず落ち着きましょう。そのうち来ますよ。
ふぅ〜。先回りしといてよかった。」
photo by eena x exsoup
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