The fall is forest vol.29





背後の気配がスーッと消えたのを感じると、
同時に前方から奇妙なやつらが現れた。
片方は縦長で緑色、もう片方は横長でオレンジ。
二本のツノが生えている。
目の前にいるコイツ、青くて小さいやつの仲間か。



僕の名前は「モリラ」。
僕が僕のことでわかっているのは それだけだの。


いや、それだけじゃない。
コイツらが木々をなぎ倒し森に穴を開けた。
静かな朝に。それで僕はイライラしている。



「あら、二人とも無事だったのね。良かった。」
「やっぱり三人揃わなきゃ調子狂うもの。」

「ブフゥー 着いたのね。」
「着地がうまくいかなかったのよ。やっぱり。」
「船どーすんのよ。大破よ大破。」

「観光にしちゃ無茶しすぎたかしら。」

「どーやって帰んのさ?」


僕をチラチラ見つつも、こいつらは仲間どうしで何か言っている。
僕はさらにイライラして怒鳴ったんだの。

「おまえら!!何だの!?」
「森に!!なんてことしてくれただのか!!」


僕が怒鳴ると、一瞬静かになり、ソイツらは顔を見合わせた。


「いやあ、ごめんなさいね。本当に。」

縦長で緑色やつがすまなそうにそう言ってきた。

そして三人でこう続けたんだの。

「何かしようってんじゃないの。ただの好奇心。」
「ただ船が壊れちゃって、見たでしょ? 墜落よ。」
「あなたは?ここの住人?」
「わたしたち下から来たのよ。知ってる?下の世界。」
「下の世界と上の世界に間に、『真ん中』があるって知って。」
「ここ、『真ん中』でしょう?」


僕は聞くことでいっぱいいっぱいで、何を言ってるのかさっぱり。
でも、とても気になることを青くて小さいやつが言ったんだの。


「拒絶したのアンタでしょう?船壊したの。」

「直してもらえるかしら?おとなしく帰るから。」


ドキッとした。なぜか。




あたまが、痛い。目の前は白く。

何も聞えなく、 目の前が白く。







































photo by eena x exsoup
<< The fall is forest vol.28 | main | The fall is forest vol.30 >>









このページの先頭へ